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”チニに恋して”Yahoo!ブログ時代の過去記事です。

ファン・ジニ(もう一つの愛)

今回はファン・ジニの「もう一つの愛」について書いてみたいと思います。

私も含めて、ファン・ジニと言うとジウォンさん演じるチニに話題が集中してしまいますが、この物語には

清く美しいが故に、けっして結ばれない「もう一つの愛」が描かれていますよね。

「もう一つの愛」って聞いて、真っ先にこれから書くつもりの二人を思い描いた方は流石です。

今回はそんなヒョングム(チニオンマ)と楽士オムスの結ばれない愛に焦点を当ててみたいと思います。

前回に引き続き思いっきりネタバレでお送りします。

オムスは宮廷一の楽士ですが、妓生ヒョングムを愛したが故に後を追い、地方の松都教坊で25年も
ただ寄り添うだけの中年楽士です。

ヒョングムは盲目になりながらも、チニの父である両班の男性を思い続けています。

そしてある日、オムスはそのチニの父がヒョングムに会いにくる様に仕組みます。

愛するヒョングムの願いを叶えるためとは言え、普通じゃ出来ないですね。

そんなオムスにチニが尋ねます。




オムス様の信じる愛とは、何なのですか。
穏やかな 調べだ。 速い調子で軽やかに進むのでなく
もの悲しくも聴こえるが だからこそ情緒にあふれるそんな調べだ。
誰もが先を急ぐ世の中で ゆったりと流れる愛が 一つくらいあってもよかろう。

病床のヒョングムの傍で幾日も座ったまま、そっと見守っているオムスです。


もう お休みください。
何日も そのように座っていては オムス様こそ 体を壊します。



明日からは 来ないでください。 どうか もう お部屋へ。

でもやっぱり傍で見守っているオムスです。


そんなオムスをちゃんとヒョングムが確認します。


そしてそっと涙を流します。


この3つのシーンはとっても深い二人の愛情が見て取れますね。


死期を悟ったヒョングムがカヤグムを奏でてくれる様にオムスに頼みます。


一曲弾いていただきたいのです。
できることなら 一緒に弾きたいのですが、床に臥していたせいか 指が思うように動きません。
よかろう。 だが、この礼はいずれ返してもらうぞ。



一生、心に刻んでおきたい 貴い音色です。

多分、この一言で心が通じ合える二人なんでしょうね。

そして、病床の母の最期にやっと間に合ったチニです。


チニなのね。
ただいま おかあさん。
無事だったのね。
チニを確認して安心したのかヒョングムの手が滑り落ちてヒョングムは天に召されました。

オムスのこのシーンがとっても悲しさを誘いますね。



弦を切られたオムスのカヤグムを観てチニは全てを悟ります。






いい音色ですね。
一生、心に刻んでおきたい 貴い音色です。



もし来世があるなら



生まれ変われるならば その時は… その時には オムスさまの女として生きていきます。






そして全てを見届け終わったときに静かに一人旅立つ。


愛する気持ちを胸の奥にそっとしまって、ただ傍で見守るだけの愛。

それ以上は何も望まない。そんなオムスの愛の形ですね。

如何だったでしょうか?

華やかなファン・ジニの物語の中にある「もう一つの愛」をご紹介しました。


kazySUS